やまと通信       Vol.12
 
〜  こ と ば  〜
 
「言葉」という言葉を聞いてみなさんは何を思い出しますか?
 おそらく多くの方は「コミュニケーションをとるためのもっとも大切な道具」、「自分の意志などを相手に伝えるための道具」というようなことを思い出されると思います。
 しかし本当にそうなのでしょうか?
 人間に最も近い遺伝子を持つのはチンパンジー(人間と99%遺伝子は同じ)、ゴリラやニホンザルはどうして他の動物たちとは比べられないほど大きな脳をもっているのでしょうか?
 また、「赤ちゃんはコミュニケーションの達人」といわれるのはどうしてでしょうか?
 まず、チンパンジーなどが脳をあれほどまで発達させてきたのは、複雑な社会を形成してきたからです。みなさんもご存じの通り彼らはボスを頂点にした複雑な社会をもっています。ですから人間と同じくらいお互いにコミュニケーションをとっている、とらざるをえないのです。
 ところが彼らが操る言葉は非常に少なく、簡単なものだけです。ということは、人間社会に近い複雑な社会をつくり、かつコミュニケーションをとるのに、何も人間が使っているほど複雑で豊かな言葉は必要ないということなのです。。
 また赤ちゃんも言葉を話せません。しかし彼らは「泣く」ことを主な武器としながらいろいろな手段を(時には「脳波」をも)用いて我々大人とコミュニケーションをとっているのです。
 そして我々大人はどうなのかといいますと、こと第一印象に関しては、7%は「言葉」から、38%はその言い方から、そして55%は「見えること」から印象を形作っているのです。
 つまり私たちは人間は「話す動物」であると思っていますが、実は「視覚に頼る動物」だったのです。その証拠の1つに私たちの脳の約半分は視覚に関するものからできています。(ではどうしてこれほどまでに人間は「言葉」を発達させてきたのかということは他の機会にて。)
 それで結局今回皆様に言いたいことは何か?
 それは親は子を、子は親のことをもっとよく見てほしい、ということです。(何もみなさんが見ていないというわけではないのでご了承を。)子供が赤ちゃんだったときには言葉が話せないからとよく子供のことを見てあげ、コミュニケーションをとるにもいろいろスキンシップをとっていたと思います。
 しかしそういったことを小学生、中学生にもしてあげてほしいと私は思います。よく見て、しっかり感じとり、そして時には抱きしめてあげる。
 赤ちゃんだった頃のように、ウンチをしたといっては微笑み、ご飯を残さず食べたといっては感動し、ただ笑っただけで涙したことを思い出し、もう一度そうしていただけたらなあと思う次第であります。
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