やまと通信   5月号
                            Vol.24
〜 親 の 仕 事 〜
 

身内をけなす

 最近、生徒のみなさんと話していて思うことは、「どうもこの子たちはほとんど親に誉められていないようだ」ということです。
 みなさんは「謙遜」という言葉と「身内をけなす」ということを同じように受け止めていませんか。
 逆に「身内の自慢」ばかりする人もいますが、「身内をけなす」よりはいいのかなあと思ったりもします。それほど私にとって身内をけなしている言葉を聞くことは不快なのです。
 たしかに「謙遜」「謙虚」という言葉、その考えは日本が長いことかけて培ってきた世界に誇れる素晴らしいものだと思います。謙虚さのない人には「成長」も「和」もないと思いますから、是非とも身につけなければならないものでしょうが、その精神と「身内をけなす」「身内を誉めない」ということは一ではないと思うのです。

 

心の栄養

 とくに他人様の前でなく、身内だけのときならば、自分の伴侶や親、そして自分の子どものことを大いに認めあい、誉めあうべきだと思うのです。肉体に毎日栄養が必要なように、心にも栄養が必要なのが、人間なのではないでしょうか?(他の動物もそうですね。)
 では、人間にとって「心の栄養」とはいった何でしょうか?
 それは、「愛」「誉められる」「認められる」ということだと思います。
 そして、人からもらったそういったものを心のなかで消化、吸収して、「自己肯定感」「自己愛」という心のエネルギーを作り出すのでしょう。
 最終的に私たちが求めているものは、「自分で自分のことを認められること」「自分で自分のことが愛せること」だと思うのです。そのためにひつようなエネルギー源が親や周りの人の「愛」「誉められること」「認められること」なのだと思うのです。
 ところが、生徒たちから聞くところによれば、ほとんど親から誉められたことがないというではありませんか。それでは「心の栄養」が補給できません。一番大切な「親からの」愛、お褒めのことがなくては、子どもたちの心はどんどんやせ細ってしまいます。
 そして、心がやせ細ってしまえば他人に対して親切にすることや思いやりを持つなんてことはとうていできません。
 それどころか「生きる力」さえ奪いかねないのではないかと心配になるくらいです。
 

実践してみよう!

  そこで、松下教育グループ代表・松下啓志さんの著書『勉強ができない子供でも必ず100点がとれる』とやまと学院.でも使わせてもらっています英語のテキスト『らくらく学習王国』の作者・吉井淳一さんのご意見を拝借させてもらい、いくつか親のみなさんに実践してもらいたいこと、してほしくないことを以下にあげてみたいと思います。
 
・子供の長所を20個見つけて紙に書いてみる。
・毎日、言葉に出してできるだけたくさん誉めるようにする。
 (但し、甘やかしや機嫌をとるというものとは違うことに注意する。)
・オウム返しの手法で子供と対話を心がける。
・毎日、10回「ありがとう」と言う。
・家庭は子供にとって唯一の安らぎの場であることを知る。
・親の権威を振りかざさず、一人の人間として子供に接する。
・成績で人を比べない。
・子供を親や兄弟姉妹と比べてけなさない。
・子供の心を傷つけ苦しめる夫婦げんかをしない。
・片方の親、子供の友達の悪口を言わない。
 とくに食事時にがみがみ言わない。
・学校のテストの結果で子供をけなさない。
・「〜してはいけない」「〜しなさい」と決めつけない。
 
 これらすべて実践してくださいとはいいません。せめてこのうちの2つ、3つ実践してもらえれば大きな変化が親子双方に起きるそうです。
親が変わらなければ、子供は変わらない。
親が変われば、子供も変わる。
ということなのです。

 

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