やまと通信   6月号
                            Vol.25
〜 ジェンダーフリー 〜
 
 昨年、松戸市のDV(ドメスティック・バイオレンス。家庭内暴力)に関する講座を2ヶ月にわたり受講しました。そこで知り得たことは、夫などが妻などに振るう暴力というものは、その女性に問題があるのではなく、社会の構造に原因があるというものでした。
 暴力を受けている女性が、そのことをいろいろなところに相談しても、「もう少し我慢してたら」とか「あなたももう少し旦那さんの気持ちをくんであげたら」、または「あなたにも問題があるんじゃないの」などと言われてきたのです。
 しかし、それでは何の問題解決にはなりません。
 とにかくその女性はその男性から一刻も早く逃げるしかありません。
 決して、その家庭内だけで解決することはないのです。
 しかも、夫から暴力を受けている女性の37%、暴力を振るっている男性の57%が、その子どもたちに暴力を振るってしまっているのです。そして、その親たちから暴力を受けて育った子どもたちの40%はまた大人になってから妻や子どもたちに暴力を振るってしまいます。(すべて米国の資料)
 とにかく、暴力の問題とは悪循環に陥ります。つまり、どこかでそれを断ち切らねばならないのです。
 ではどうすればよいのでしょうか。
 まずは、男性が女性に暴力を振るう、その原因を知らなければなりません。第一の原因として、戦前かある「男尊女卑」の思想です。そして、第二の原因としては戦後作り上げられた「男女性別役割分業」の制度です。
 暴力を振るう男性は自分の暴力を「妻を教育するためにしているのだ」と心の底から、何のためらいもなく言うそうです。そこには悪しき「男尊女卑」という思想が、いまも綿々と受け継がれているのということが見えます。
 また、私たちは昔からあると思いこまされている、「男は外に仕事へ、女は家で家事を」という制度は、実のところ戦後の高度成長の時期に作られたものだということをまず確認しなければなりません。
 この制度と現代の貨幣経済のもとでは、お金を稼ぐ人こそが正しく、偉く、権力を持つことが当然だという結論におのずとなります。つまり、お金を稼ぐことができる夫こそ、その家庭内で一番正しく、偉く、権力を持つのが当然で、お金を稼いでこない女性(妻)は、その夫の意見に従うのが当然だということになってしまうのです。
 その考えが極端なものになってくると、夫が妻に対して暴力を振るうということも当然のものになってしまうようです。
 しかも、暴力といっても身体的なものだけではなく、経済的な暴力(生活費を渡さないなど)や言葉による暴力や性的な暴力もあります。そして、これらの暴力の被害に遭うのは95%が女性なのです。
 この状況を打破するには、こういったことが現実にあるということをより多くの方が知るということが一番ですが、個人的に自分の身を守るためには、これからの女性はしっかりと手に職を付けるか、学歴を持って定職に就くことだと思います。これまでのように、息子には学歴をつけさせるが、娘には・・・ということは避けたいものです。(ただし、これからの時代は何も学歴がすべてではないと思います。何でもいいから特技を作り、その道のプロになることも、非常に安定確実な生活設計の方法だと思っています。そういったものを身につけられる場を今後提供できたらなあと思っています。)
 ただ、「男性や夫と対等になるため」だけに無理に働き、男性や夫に主張のみを押しつけようとすると、逆に男性は身体的優越を全面に出し、暴力が生まれたり、ひどくなるというケースもあると思います。ですから、あくまでも、女性は自分の人生をより充実したものにするために「働く」ということが大切で、そのために男性や社会に「家事や子育て」に協力するように求める。すると、結果的に男性は「愛する」ということや「家庭」というものを楽しむ機会がもてるようになるのではないでしょう。
 ただ、現代の日本では「働く」ということや「家事、子育て」ということが、苦痛なものとなっている嫌いがありますよね。しかし、そのどちらもじつはとても大切で、楽しいものになりうるのだと私は信じたいと思います。
 と、長々とよく分からないことを書いてしまいましたが、じつはこの5月に市民活動として「DVホットライン」を作ったことをお知らせしたかっただけです。(同封のリーフを参照してください。)(機会がありましたら、生徒も含めて、こういったことをみなさんで話し合ってみたいですね。)

 

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