やまと通信 4月号
〜 大 人 〜 Vol.59
 
 いよいよ桜も咲き始め、春ウララですね。
 この時期は、学校の授業はほとんどないですし、次の定期テストまで数ヶ月もあるので、だれてしまいがちですが、やまと学院.の生徒さん達は、3月中もしっかりと勉強できていました。

 とくに、新中学3年生の皆さんは、少しずつ、自分が受験生であることが意識されてきたようで、いままであまり頑張れなかった生徒さん達も、少しずつ努力できるようになってきました。

 これは、大変すばらしいことです。学生とは、失敗やよくない自分に出会い、それを乗り越えることが仕事ですからね。「自分は、どうせダメだ」なんて思わないで、いろんなことに挑戦し、乗り越えてほしいものです。

 さて、そのことに大いに関係のあることですが、先日ある生徒さんから、「大人と子どもの違いは何?」というようなことを突然聞かれました。それは、別に深刻に聞いてきたわけではなく、授業のちょっとした瞬間に聞かれたのですが、大変答えに困りました。
 
 皆さんならば、どのようにお答えになりますか?

 その時とっさに私が答えのは、「就職したら大人じゃない?」というものでした。私は、大学卒業後、2、3年ぶらぶらしておりましたが、いま思うとちっとも楽しくない時期でした。その後、やまと学院.を始め、今年で6年目になりますが、この6年間は、大変充実したものだったので、そのように答えたのだと思います。

 しかし、その日の夜からずっとその質問が頭から離れず、毎日少しずつ考え、「他人のために100回泣いたら大人だ。」というものも思いついたのですが、ちょっと片寄りすぎた意見かなと、日々悩んでいました。

 そんなときは、やはり先人達の知恵袋「本」に助けを求めてみました。今回の本は「大人へのなりかた」(白井利明 新日本出版社)です。

 その16ページに、「…男女としての自己の受容、親からの精神的・経済的自立、職業能力形成と進路選択、市民としての政治能力や社会常識など…一言でいうと、『大人になること』といえる。」と書いてあります。また、大人への過渡期である青年期を次のように書いています。「青年期は、これまでの自分を解体し、新しい自分を築こうと試みる。これを自我の解体と再編成という。それはこれまでの周りとの関係を崩し、新しい関係を築こうとすることによって行われる。…抽象的な意味では、いままでの自分が一度死んで、ふたたび生まれかわることといえる。(同p18)』そして、その再生のためには、他者との関わりが重要だとも述べています。

 しかし、現代日本の子どもたちは、学校と家(母親)という極限られた社会、人間関係の中でしか生きられず、そこでは、大人が会社でするような、ナアナアな人間関係しか築こうとしないとのことです。

 しかしそれでは、自分というものをしっかり受け止め(受容)、自分の足で立ち(自立)、生きていくこと(生きる力)は難しいでしょうね。

 今回学んだことは、「大人とは、自分自身を受容し、なおかつ自立(精神的にも経済的にも)できている人のことかな」ということ。そしてそのためには、いかに社会(環境と周りの大人)が大切なのかということですね。

 いま私は、塾の卒業生(高校生)と私の同級生(もちろん全員三十路です…)を集めて、フットサルを一緒にしています。小さなことですが、もしかしたら、こういったことが大切なのかなとも思いました。
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