やまと通信1月号 やまと通信

〜 仮想的有能感 〜

1月号
Vol.92





 今年もいよいよ残すところ1週間ですね。本当に時間が経つのが速くて困ります。「少年老いやすく、学成りがたし。」とはよく言ったものです…
 さて、最近では寒さがぐっと増してきましたが、寒さが増してきたということは、もうすぐそこには「受験」が待ちかまえています。

中学3年生の皆さん!!
第一志望合格ためには、まだまだ頑張らなければなりません!!
どうか寒さや眠さに負けずに1日、1日を大切に頑張っていきましょう!!

中学1、2年生の皆さん!!
今年はあまり頑張れなかった生徒さんが多かったようですが、どうか来年こそは弱い自分に負けずに頑張ってくださいね!!

小学生の皆さん!!
今年はみんなよく頑張っていたと思います!! 来年も引き続きこのペースで頑張っていきましょうね!!!

高校生の皆さん!!
何故こんなに勉強しなければならないのか、よくわからないとは思いますが、それでも頑張ってください!! 10年後、20年後に勉強しておいてよかったと思う日が来ると思いますから!!!



他人を見下す若者たち

今月は、「他人を見下す若者たち」(速水敏彦講談社出版)を読んでみました。この本を手に取ってしまった理由は、ここ10年ほど、若者による凶悪犯罪が増えていますし、その凶悪ぶりも大変ひどいものになっていること。さらに最近、「他人を見下している」人たちが非常に多くなっている気がしますし、お恥ずかしいことですが、自分自身もそのような傾向があるのではないだろうかと思い、この本を手にしてしまいました。

結論から言いますと、他人を見下してしまう理由は、他人の価値や能力を低く見ることによって、「相対的に」自分の価値や能力を高く評価し、ゆがんだ自尊心やプライドを守っているのだそうです。このことをこの本では「仮想的有能感」という独自の言葉で表現しています。

つまり、「絶対的に」自分の価値や能力を高くするには、非常な努力や苦しみ、悲しみに対峙し、それを乗り越えなければなりません。しかし、現代の親御さんの多くは、なるべく自分の子どもに苦労させないようにしていますし、近年の合い言葉であります「子どもは誉めて育てる」と言うことの弊害としまして、子どもたちに苦しみや悲しみや悔しさや挫折というものを体験させずに中学生、高校生、大学生にならせてしまっているのだそうです。

ですから、若者たちは、そう言ったものを避けてしまう。しかし、誉められて、おだてられて育てられてきた若者たちは、「自分だけは他の奴らとは違う。」「自分には何か特別な能力があるのだ。」というゆがんだ感覚、勘違いだけは持っていますので、結果的に、見ず知らずの他人を低く見下すことによってのみ、自分を高めることができるです。


3つの提言

これは非常に怖いことですよね。その結果として、ちょっとしたことですぐに人を殺してしまうような人間になっているのですから。では、こうならないために、著者が提言している3つのこととは、
(1) しつけの回復…個人の独自性も大切だが、まずは社会性が重要。
(2) 自尊感情を強化する…一見矛盾するようですが、そうではなく、本物の自尊心、プライドを持たせるようにする。具体的には、勉強などを唯一の価値観とせず、家庭内の仕事などを与え、そう言ったことへの評価もしっかりとする。
(3) 感情を交流できる場を!…つまり、メールやインターネットなどのバーチャルな人間関係だけではなく、生身の人間と接し、人間相互の感情のぬくもりをしっかりと受け止められる場を持つこと。

だそうです。当たり前のことのようですが、現代の日本ではなかなか難しくなりつつあることですね。しかし、非常に重要なことです。少しずつでも実現していきましょう!!

今年も本当にありがとうございました。皆様のご協力のおかげで2006年も無事に越せそうです。
2007年もどうかよろしくお願いいたします。<m(__)m>




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