やまと通信 4月号 やまと通信

〜 ゆとり教育 〜

4月号
Vol.95





だいぶ暖かくなり、桜の花もぽつぽつと咲き始めましたね。昨年度の受験も無事すべて終わりました。少し残念な結果もありましたが、本当にみんな良く頑張ってくれました。ありがとうございました。

新3年生の皆さん、少しずつ志望校も決まり始めていますね。その目標に向かって、一緒に全力で頑張りましょう。目標や夢は持つためにあるのではなく、叶えるためにあるのです。どうか妥協することなく、その目標を実現していきましょう。やまと学院.のスタッフ一同全力でバックアップしますから。

新1,2年生の皆さん、昨年頑張れた人はさらに上を目指して、昨年頑張れなかった人は、心機一転、どうか今年は頑張ってくださいね。ただ、急にやり始めると良くないらしいので、徐々に頑張ってくださいね。


BASIC

3月25日(土)、26日(日)にかけて、フリースクールジャパンフレネさんが年に2回ほど企画しております、BASICという合宿に参加してきました。この合宿では、志の高い教師の皆さんで、毎回著名なゲストの方々を呼び、より実践的な教育方法などを学んでいます。今回はフィンランドの教育実践を広めております北川達夫先生と元「ミスター文部省」こと寺脇研さんがゲストでした。

フィンランドの教育については、このやまと通信(Vol.84、Vol.90、Vol.91)でもそのすばらしいメソッドについて学び、紹介させていただきましたが、今回実際に北川先生にその授業方法を実践してもらい、よりそのすばらしさがわかりました。フィンランドのメソッドについてはまた次の機会にでもさらに勉強し報告させていただきたいと思います。


寺脇研

先日の新聞でも、政府の教育再生会議が打ち出した「ゆとり教育の見直し」に71・9%が支持と出ていましたね。ところが、今回寺脇さんから聞いたのですが、この「ゆとり教育」という言葉は、マスコミなどが勝手につけた名前であり、文部省がつけた名前ではないのだそうです。実際、今回寺脇さんにお会いすると言うことで、数冊寺脇さんの著書を読ませていただきましたが、たしかに寺脇さんが目指していた教育を「ゆとり教育」と呼ぶのはおかしいと私も思っていました。また寺脇さんも当時から、マスコミも国民も教師も、そして同僚の官僚たちでさえ、目指す教育の方向性が理解できていないと感じていたそうです。
では、寺脇さんが目指していた教育改革とはどのようなものだったのでしょうか。


多様性(個別)教育

私が著書を読み、寺脇さんに確認した(といいましても、寺脇さん、かなりお酒が入っていましたが…)目指していた教育とは、多様性のある教育、個別のニーズに対応する教育だったそうです。

まず、これからは、より国際社会になりますし、国内の格差、世界的に見た格差社会になるでしょう。そういった社会を生き抜く際、今までの日本のように、画一的な価値観だけではうまくいかないだろうし、そのような状態を国民も望まないだろう(消極的多様性)。また、これからは各人の興味関心、能力に合わせた教育、職業を選んでいく社会(積極的多様性)になると寺脇さんは想定していたそうですし、私もそう思います。

そういった多様性、個別のニーズに応えるためには、まずは最低限の基礎基本を身につけてもらう。そのためには今まで最低ラインを3割下げる。その代わり、その最低ラインは全生徒にクリアしてもらう。そして、3割削減して余った時間をそれぞれのニーズに合わせて、より多様な教育サービスを提供する、生徒さんたちはそれを享受するという構図を想定していたのだそうです。

しかし、その「ゆとり教育」という言葉により、学力低下という不安があおられ実を結んでいません。しかし、目指す方向性は正しいのだと思います。あとは、それを実現するための具体的な方法を教師任せにするのではなく、ある程度のモデルは国が責任を持って研究、そして提供する。また、寺脇さんの著書にも書かれておりますが、教育ももちろん国民のものですから、国民のニーズをしっかりと盛り込むことですね。そして多くの国民の教育に対するニーズは「受験勉強」です。ですから、これをしっかりと公教育の中で実践しつつ、なおかつ、一生涯役に立つような基礎基本を見つけさせる教育をすべきでしょう。

今はその両方を同時に追い求めて、その両方を逃していますね。そこをはっきりと分けた上で、実践し、力のある生徒さんは、それを融合できるようにするというのが良いのではないでしょうか。




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